第21回全国建築塗装技能競技大会

東京・神奈川地区代表の立川選手が技能日本一の栄冠に
九州地区代表の吉元選手が新人賞に輝く


 平成19年9月5日(水)及び6日(木)の2日間にわたり、岩手県滝沢村のアピオ(岩手産業文化センター:岩手県岩手郡滝沢村滝沢字砂込389-20)において、第21回全国建築塗装技能競技大会が開催された。本大会は昭和43年に東京で第1回が開催されて以来、脈々と四半世紀におよぶ歴史を刻み今大会で第21回を数えている。隔年開催で行われており、本会一大イベントとして定着し、塗装技能のレベルアップに計り知れない貢献をしている。
 この間、技術革新による新材料や新工法の開発、技能の発展的向上に加え、環境問題への社会的関心の高まりなど社会情勢が絶え間なく変化する中で、競技課題・使用材料を変更するなど適宜社会のニーズに即して刷新し時代に適した競技大会としている。

大会模様はこちらからご覧ください

 大会初日の9月5日午前9時に開会式が挙行された。開会式では今大会会長を務める河野玉吉会長及び堀越良雄東北支部連合会会長、晴山祐一大会実行委員長から選手へ健闘を称える挨拶があり、黒﨑政彦大会審査委員長がルールの説明を行い、地元東北地区代表の八重樫智訓選手による宣誓後、競技大会は定刻の午前9時30分に開始された。これにより2日間にわたり全国各地区代表の大賞の部26名(1級技能士)及び新人賞の部26名(2級技能士)による熱戦が繰り広げられた。今大会には、大賞の部、新人賞の部で1人ずつ女性選手が出場し、女性が2人出場したのは大会初めてであり明るい話題となった。
 競技は両部門とも幅約1メートル、高さ1.8メートルの長方形の側面に事前に与えられている課題を仕上げるとともに、吹付、調色それぞれの課題を2日間の競技時間内に行うこととなっている。
部門別の課題は、以下の通りである。


「大賞の部」
1.フレックスコート自由仕上げ(自由課題)
2.つや有り合成樹脂エマルションペイント刷毛塗り仕上げ
3.フレックスコート平滑仕上げ
4.フレックススウェード木目調仕上げ
5.防水形複層仕上塗材E模様吹き凸部処理仕上げ
6.調色(指定2色)

「新人賞の部」
1.フレックスコート自由仕上げ(自由課題)
2.つや有り合成樹脂エマルションペイント刷毛塗り仕上げ
3.合成樹脂エマルションペイントローラー塗り仕上げ
4.フレックススウェードラグローリング仕上げ
5.防水形外装薄塗材E(単層弾性)ローラー塗り仕上げ
6.調色(指定2色)

 これら課題の多くは日々の仕事や錬磨で培った技能をいかに正確に表現し駆使するかにあるが、選手の意匠性、創造力や芸術性が試される自由課題もあり、長時間にわたり過酷で厳しい競技が行なわれる。今大会のフレックスコート自由課題は指定テーマを「自治体の庁舎及び市民ホール等の内壁面に創作する」から「応接室の壁面(20㎡目安)に創作する」と塗装の場所・面積を新たに明示してより実用性を考慮した塗装仕上げとし、さらに自由課題の課題板には各選手が命名したタイトルを表記して競うこととなった。

(大賞の部1位・立川選手)

 多数の会員、役員のほか一般来場者や報道機関、選手関係者の見守る中、選手たちは手際よく各課題に取り組み、競技は白熱した。選手たちはいずれも各地区を代表する卓越した技能の持ち主であり、落ち着いて日頃の実力が発揮できるか否かが上位入賞への鍵となる。
 午後5時30分、黒﨑大会審査委員長の号令で1日目の競技を滞りなく終え、競技会場には選手諸氏の彩り鮮やかな作品が並び、審査員の厳しい目が注がれていた。作業に集中し緊張から開放された選手たちは宿泊施設に戻り翌日のために英気を養った。
 競技は2日目を迎え、6日午前9時に再開した。東北地方に台風が接近していた影響もあり会場内は湿度が高く、塗料の乾燥に影響が生じ、少しでも乾燥を早めようと作品を扇ぐ姿も見られた。各選手とも急ピッチで作業を進め競技は一気に佳境に入り、各選手たちは課題の仕上げとさらなる完成度を高め奮闘し続けた。
 午前11時30分、競技終了のアナウンスがあり、選手は長い戦いを終えた。選手の顔に見られた安堵の表情がその激戦を物語っていた。表彰式までの束の間選手たちは控え室に戻り休息をとり、互いの健闘を称える姿にはすがすがしさを帯びていた。
 審査は予想通り拮抗した。審査員は国土交通省及び厚生労働省の特別審査員と地域ブロック推薦の10名が担い、公平かつ厳正な審査を行なった。採点が集計され直ちに競技会場に受賞を示す短冊が飾られた。


(新人賞の部1位・吉元選手)
 表彰式は、午後4時過ぎに永田好一常任理事(技能委員長)の司会で始まり、河野会長が登壇し、挨拶で選手を優しく労った。次いで黒﨑大会審査委員長が審査講評を行った後、各賞の表彰伝達が行なわれた。今大会「大賞の部」で見事総合得点第1位に輝いた東京・神奈川地区代表の立川順一選手(東京支部)に国土交通大臣賞、「新人賞の部」で同じく総合得点第1位の九州地区代表の吉元新太郎選手(福岡支部)に厚生労働大臣賞がそれぞれ贈られた。両選手は卓越した技能を遺憾なく発揮し、すべての課題で満遍なく高得点を重ね総合得点で他選手から一歩抜け出した。また両選手とも課題Aフレックスコート自由仕上げで金賞をも同時に手にしてダブル受賞を達成した。表彰式では部門賞や特別賞を含めた各賞表彰状と記念品が来賓、会長より選手諸氏に授与され、表彰式に参加した多くの人たちより賞賛の拍手を浴びた。次いで今大会協力メーカーへの感謝状贈呈、来賓祝辞を賜った後に佐々木謙一実行副委員長の挨拶で閉会した。
 今大会出場選手すべての技能の優秀性は、業界の大きな誇りである。今日の建設業界を取り巻く環境が厳しい折、将来を担うこれら技能者たちは希望の光である。今大会を契機にさらなる研鑽を積み重ね、会社果ては業界の中心となる技能者に精進されることを願ってやまない。
以下は今大会の後援である。国土交通省、厚生労働省、岩手県、盛岡市、滝沢村、矢巾町、雫石町、八幡平市、(財)建設業振興基金、(財)建築保全センター、中央職業能力開発協会、(社)日本建設業団体連合会、(社)全国建設業協会、(社)日本塗料工業会、日本塗料商業組合、日本建築仕上材工業会、盛岡商工会議所、(社)岩手県建設産業団体連合会、(社)岩手県建築士事務所協会、(社)岩手県建設業協会、岩手県中小企業団体中央会、岩手県職業能力開発協会、日本塗料商業組合岩手県支部、岩手県塗装工業組合、NHK盛岡放送局、岩手放送、日刊岩手建設工業新聞社、テレビ岩手、めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、盛岡タイムス、岩手県工業技術センター、岩手日報社ほか。

受賞者一覧

■大賞の部■
大 賞 の 部 氏   名 年齢 所属会社 支部
国土交通大臣賞 立川 順一 27才 佐藤興業㈱ 東 京
国土交通省総合政策局長賞 竹下 勉  32才 ㈱いとう工業 熊 本
岩手県知事賞 大野 政樹 33才 稲葉工業㈱ 滋 賀
盛岡市長賞 田中 俊輔 31才 ㈲山住企画 山 口
(財)建設業振興基金理事長賞 伊藤 辰次 42才 草川塗装㈱ 三 重
中央職業能力開発協会長賞 八重樫 智訓 29才 ㈱五日市塗装工業 岩 手
(社)日本建設業団体連合会長賞 大橋 賢士 31才 坂本塗装㈱ 栃 木
(社)日本塗料工業会長賞 斎藤 光一 34才 ㈱斎藤塗装店 茨 城
日本塗料商業組合理事長賞 高橋 安彦 34才 ㈱牟田塗装工業 福 岡
(社)日本塗装工業会長賞 鴻野 直儀 30才 ㈱ヨコソー 神奈川
努   力   賞 出場者全員      
(敬称略)
■新人賞の部■
新人賞 の 部 氏   名 年齢 所属会社 支部
厚生労働大臣賞 吉元 新太郎 26才 ㈲吉元塗装工業 福 岡
厚生労働省職業能力開発局長賞 齋藤 隆行 23才 ㈲大野塗装店 東 京
岩手県知事賞 須貝 悟 32才 福田塗装㈱ 北海道
盛岡市長賞 井口 和幸 27才 ビソー㈱ 新 潟
(財)建築保全センター理事長賞 長谷川 陽 29才 ㈲長谷建装 福 岡
中央職業能力開発協会長賞 藤田 素晴 24才 ㈱ホームデコ 岩 手
(社)全国建設業協会長賞 熊谷 友幸 25才 ㈱大田中塗装店 岩 手
(社)日本塗料工業会長賞 中島 幸司 31才 ㈱山村塗装 北海道
日本建築仕上材工業会長賞 富田 直樹 24才 イーペック㈱ 京 都
(社)日本塗装工業会長賞 高森 新太郎 34才 ㈱難波塗装店 岡 山
努   力   賞 出場者全員      
(敬称略)
■部門賞の部■
大賞 の 部   部 門 賞 氏   名 年齢 所属会社 支部
課題A フレックスコート自由仕上げ 金 立川 順一 27才 佐藤興業㈱ 東 京
課題A フレックスコート自由仕上げ 銀 髙橋 功 33才 ㈱鹿沼塗装 神奈川
課題A フレックスコート自由仕上げ 銅 鴻野 直儀 30才 ㈱ヨコソー 神奈川
課題B つや有り合成樹脂
エマルションペイント刷毛塗り仕上げ
竹下 勉  32才 ㈱いとう工業 熊 本
課題C フレックスコート平滑仕上げ 川村 智浩 35才 ㈲中村塗装 長 崎
課題D フレックススェード木目調仕上げ 竹下 勉  32才 ㈱いとう工業 熊 本
課題E 防水形複層仕上塗材
E模様吹き凸部処理仕上げ
伊藤 辰次 42才 草川塗装㈱ 三 重
調 色 大野 政樹 33才 稲葉工業㈱ 滋 賀
(敬称略)

新人賞 の 部   部 門 賞 氏   名 年齢 所属会社 支部
課題A フレックスコート自由仕上げ 金 吉元 新太郎 26才 ㈲吉元塗装工業 福 岡
課題A フレックスコート自由仕上げ 銀 熊谷 友幸 25才 ㈱大田中塗装店 岩 手
課題A フレックスコート自由仕上げ 銅 齋藤 隆行 23才 ㈲大野塗装店 東 京
課題B つや有り合成樹脂
エマルションペイント刷毛塗り仕上げ
須貝 悟 32才 福田塗装㈱ 北海道
課題C 合成樹脂
エマルションペイントローラー塗り仕上げ
須貝 悟 32才 福田塗装㈱ 北海道
課題D フレックススェードラグローリング仕上げ 長谷川 陽 29才 ㈲長谷建装 福 岡
課題E 防水形外装薄塗材
E(単層弾性)ローラー塗り仕上げ
富田 直樹 24才 イーペック㈱ 京 都
調 色 井口 和幸 27才 ビソー㈱ 新 潟
(敬称略)
■特別賞の部■
特別賞 の 部    氏   名 年齢 所属会社 支部
盛岡商工会議所 会頭賞 八重樫 智訓 29才 ㈱五日市塗装工業 岩 手
岩手県中小企業団体中央会
会長賞
佐藤 司 26才 ㈲佐藤塗装工芸 青 森 
岩手県職業能力開発協会
会長賞
及川 吉幸 49才 ㈱照井塗装 岩 手
岩手県工業技術センター
理事長賞
藤田 素晴 24才 ㈱ホームデコ 岩 手
㈱日刊岩手建設工業新聞社賞 熊谷 友幸 25才 ㈱大田中塗装店 岩 手
NHK盛岡放送局賞 二川目 麻実 21才 ㈲前田塗装 青 森
(敬称略)
出場選手一覧

■大賞の部■
地 区 選 手 氏 名 年齢 支 部 所 属 事 業 所
北 海 道
(2 名)
松 谷 直 樹 29才 北海道 浦辻塗装㈱
大 村 俊 晴 31才 北海道 ㈱高橋工務店
東 北
(3 名)
佐 藤 司 26才 青 森  ㈲佐藤塗装工芸
及 川 吉 幸 49才 岩 手 ㈱照井塗装
八重樫 智 訓 29才 岩 手 ㈱五日市塗装工業
関 東
(2 名)
斎 藤 光 一 34才 茨 城 ㈱斎藤塗装店
大 橋  賢 士 31才 栃 木 ㈱坂本塗装
東京

神奈川
(4 名)
立 川 順 一 27才 東 京 佐藤興業㈱
湯 谷 宏 一 34才 東 京 ㈱会津塗装店
髙 橋  功 33才 神奈川 ㈱鹿沼塗装
鴻 野 直 儀 30才 神奈川 ㈱ヨコソー
北 陸
(2 名)
新 澤 裕 之 27才 新 潟 かいづ塗工㈱
笹 倉 哲 也 33才 富 山 ㈱サナダ塗装工業
中 部
(3 名)
宇佐美  晋 39才 静 岡 ㈱鮫島塗装店
荒 井 隆 亨 31才 愛 知 大南工業㈱
伊 藤 辰 次 42才 三 重 草川塗装㈱
近 畿
(3 名)
森   一 生 35才 大 阪 ㈱石渡康三郎塗装店
大 野 政 樹 33才 滋 賀 稲葉工業㈱
三 木  実 43才 兵 庫 ㈱日誠社
中 国
(2 名)
辻 川 幸 夫 37才 広 島 日塗㈱
田 中 俊 輔 31才 山 口 ㈲山住企画
四 国
(2 名)
高 橋 秀 樹 30才 高 知 西田塗装店
高 橋 安 彦 34才 福 岡 ㈱牟田塗装工業
九 州
(4 名)
竹 下  勉  32才 熊 本 ㈱いとう工業
川 村 智 浩 35才 長 崎 ㈱中村塗装
  平 野   愛 34才 福 岡 ㈱藤原プロダクト
26名
(敬称略)
■新人賞の部■
地 区 選 手 氏 名 年齢 支 部 所 属 事 業 所
北 海 道
(2 名)
中 島 幸 司 31才 北海道 ㈱山村塗装
須 貝 悟 32才 北海道 福田塗装㈱
東 北
(3 名)
二川目 麻 実 21才 青 森 ㈲前田塗装
藤 田 素 晴 24才 岩 手 ㈱ホームデコ
熊 谷 友 幸 25才 岩 手 ㈱大田中塗装店
関 東
(2 名)
園 部 祐 也 21才 茨 城 園部塗装工業㈱
小 川 展 幸 30才 栃 木 大田原塗装㈱
東京

神奈川
(4 名)
齋 藤 隆 行 23才 東 京 ㈲大野塗装店
石 川 由 之 31才 東 京 佐藤興業㈱
石 川 貴 弘 32才 神奈川 ㈱鹿沼塗装
苅 田 直 樹 23才 神奈川 ㈱ヨコソー
北 陸
(2 名)
井 口 和 幸 27才 新 潟 ビソー㈱
真 田 大 輔 33才 富 山 ㈱サナダ塗装工業
中 部
(2 名)
大 森 邦 宏 28才 愛 知 乃一塗装工業㈱
藤 井 昭 紀 23才 岐 阜 ㈱中島塗装店
富 田 直 樹 24才 京 都 イーペック㈱
近 畿
(4 名)
西 村 和 也 24才 大 阪 大久保塗装工業㈱
小 西 基 皓  23才 大 阪 日之出塗装工業㈱
西 原 勇 登 21才 和歌山 ㈲西原塗装工業
中 国
(2 名)
高 森 新太郎 34才 岡 山 ㈱難波塗装店
田 草 利 幸 23才 鳥 取 ㈲岩崎塗装店
四 国
(2 名)
大 内 建 人 30才 愛 媛 ㈲第一建装
桐 野 秀 一 25才 愛 媛 ㈲大野塗装店
九 州
(3 名)
吉 元 新太郎 26才 福 岡 ㈲吉元塗装工業
長谷川 陽 29才 福 岡 ㈲長谷建装
松 尾 卓 21才 佐 賀 ㈱クロカミ
26名
(敬称略)



第57回定時総会
第43回全国大会等開催

創立60周年記念式典

第24回
全国建築塗装技能競技大会

NHK放送 『あしたをつかめ』
建築塗装技能士の紹介が
行われました。


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