第24回全国建築塗装技能 競技大会

関東ブロック(茨城県)代表の塚原選手が技能日本一の栄冠に

平成27 年10 月15 日(木)及び16 日(金) の2 日間にわたり、茨城県水戸市の青柳公園水戸市民体育館において、第24 回全国建築 塗装技能競技大会が開催された。

本大会は昭和43 年に東京で第1 回が開催 されて以来、脈々と四半世紀におよぶ歴史を 刻み今大会で第24 回を数えている。通常隔 年開催で行われており、本会一大イベントと して定着し、塗装技能のレベルアップに計り 知れない貢献をしている。本来水戸での開催は平成23 年に予定されていたが、先の震災 により延期となっていたもので、今回開催に こぎつけたことは地元支部の宿願がかなった形である。
  この間、技術革新による新材料や新工法の 開発、技能の発展的向上に加え、環境問題へ の社会的関心の高まりなど社会情勢が絶え間なく変化する中で、競技課題・使用材料を変更するなど適宜社会のニーズに即して刷新し時代に適した競技大会としている。

  大会初日の10 月15 日午前8 時に開会式 が挙行された。開会式では今大会会長を務める乃一稔会長及び武居宏大会実行委員長から挨拶があり、選手へ大会の雰囲気に臆することなく日頃の実力を発揮されたいと呼びかけ た。次に木暮実大会審査委員長がルールの説 明を行い、地元関東ブロック(茨城県)代表 の塚原正幸選手による宣誓後、定刻の午前8 時30分に競技大会が開始された。これにより2 日間にわたり全国各ブロック代表の47 名(1 級塗装技能士)による熱戦が繰り広げられた。出場選手の中には女性選手の姿も見られ、業界に女性の進出が定着しつつあるこ とを垣間見ることができた。


   競技は、コの字型に組まれた架台に事前に与えられている課題を仕上げるとともに、調色それぞれの課題を2 日間の競技時間内に 行うこととなっている。競技課題には前回に 引き続きモールディングが含まれている。発泡スチロールで作成され取り付けられている本会ロゴマークの周囲を防水形単層弾性材 でローラー塗りして仕上げるという課題である。

  部門別の課題は、①フレックスコート自由仕上げ(自由課題)、②つや有り合成樹脂エマルションペイント刷毛塗り仕上げ、③ フレックスコート平滑仕上げ、④フレックス コート木目調仕上げ、⑤防水形外装薄塗材(単 層弾性)ローラー塗り仕上げ、⑥調色(指定2色)となっている。

  これら課題の多くは日々の仕事や錬磨で培った技能をいかに正確に表現し駆使するかにかかっているが、選手の意匠性、創造力や芸術性が試される自由課題もあり、長時間にわたり過酷で厳しい競技が行なわれる。
  フレックスコート自由課題は前回と同じく 「ホテルの柱の一部を創作する」と塗装の場 所を明示し、より実用性を考慮した塗装仕上 げとした。さらに自由課題の課題板には各選 手が命名したタイトルを表記して行われた。
  来場した会員、役員のほか一般来場者や報 道機関、選手関係者の熱い視線が注がれる中、 選手たちは日頃の成果を発揮するべく各課題に取り組んだ。選手たちはいずれも各地区の選考を経て選ばれた卓越した技能の持ち主であり、非常に高いレベルでの作業をこなし上位入賞を目指して取り組んだ。



  初日は午後6 時に木暮審査委員長の号令で 予定通り競技は終了したが、選手が退場した後も審査員たちは選手たちの架台を見回しながら審査を行った。
競技は2 日目を迎え、16 日午前8 時に再開すると、わずかな残り時間の中で各選手とも仕上げに取り掛かり、競技は一気にクライマックスに突入した。作品の完成度を高めるため、微に入り細に入り仕上げを加えていった。
12 時30 分、競技終了のアナウンスがあり、 2 日間に渡る長い戦いは終わりを告げた。表 彰式が始まるまでの束の間のひととき、選手 たちは控え室に戻り休息をとり、互いの健闘 を称えあった。
  審査は予想通り拮抗した。審査員は国土交 通省の特別審査員と技能委員会推薦の9 名が担い、公平かつ厳正な審査を行なった。
  表彰式は、午後2 時30 分に㈱茨城放送ア ナウンサー、木村仁美さんの司会で始まった。 満場の拍手を受け選手たちが入場し、国歌、会歌斉唱の後、中島敬夫関東ブロック会長の 挨拶に引き続き乃一会長が登壇し、挨拶で選手たちの健闘を称え、労いの言葉を投げかけ た。次いで木暮審査委員長が審査講評を行い、引き続き各賞の表彰伝達が行なわれた。今大 会で見事総合得点第1位に輝いた関東ブロッ ク代表の塚原選手(茨城県支部)に内閣総理大臣賞が贈られた。

 表彰式では、部門賞や特別賞を含めた各賞 表彰状と記念品が来賓、会長より選手諸氏に 授与され、表彰式に参加した多くの人たちよ 44 日塗装り賞賛の拍手を浴びた。表彰の介添えはミス・ ユニバース茨城2015西野陽子さんが務め 式典に華を添えた。次いで今大会協力メー カーへの感謝状贈呈、来賓祝辞を賜った後に永田好一副会長の挨拶で閉会した。表彰式終了後、直ちに競技会場に受賞を示す短冊が飾 られ、来場者はそれぞれの作品に見入っていた。
  我々、日塗装は直接施工できる技術・技能 集団であり、専門工事業の本質は直接施工す る力である。そして施工力を担うのは人その ものである。この力を十分に発揮するために 人材育成と技術向上は必須課題であり、この 解決なくして専門工事業者の真の向上、発展 はありえない。今大会を契機にさらなる研鑽を積み重ね、会社果ては業界の中心となる技 能者に精進されることを願ってやまない。そ して、その姿を見て後に続く者たちが一人でも多く出ることになれば、本大会の意義や価値がますます高まるものである。